湘南工科大学附属高等学校にて、進路ガイダンスを実施しました。
複数ある分野のうち、理学(主に物理・数学)を担当。
50名を超える大人数でしたが、多くの人が集中して話を聞いてくれました。
ガイダンスでは、まず理学についての印象を生徒に質問。
- 紙とペンで研究
- 実験をしている
- 頭が良さそう
- 数式をたくさん使う
など、様々な意見が上がりました。
予想していた答えから私の予想していなかった答えまで、たくさん出てきたので面白かったです。
その後、理学とは何かを、具体的な学問分野と共に説明。
普段なかなか知ることのできない大学での学びを、様々な観点から紹介しました。
例えば、
S = 1 – 1 + 1 – 1 + 1 …
という無限和は、
S = (1 – 1) + (1 – 1) + (1 – 1) + … = 0
S = 1 – (1 – 1) – (1 – 1) – (1 – 1) – … = 1
S = (1 + 1 – 1) + (1 + 1 – 1) + (1 + 1 – 1) + … = +∞
S = (1 – 1 – 1) + (1 – 1 – 1) + (1 – 1 – 1) + … = -∞
のように、計算の順番によって答えが変わってきてしまいます。
無限とか極限とかを雑に考えてしまうと、こうした困った例が出てきます。
したがって、大学の数学では「連続」「極限」「無限」などの概念を、定義からしっかり勉強していきます。
こんな感じで、高校までの数学とは違うんだよ、という話をしました。
次に、「理学」で学べる学問領域を紹介。
東大にも、物理や天文、生物、情報など10の学科が存在します。
数学や物理だけが理学じゃないんだよ、と伝えておきました。
こうして理学に対して興味を持ってもらったところで、大学で理学を勉強するにはどうすれば良いかを説明。
理科も大事だが、まずは英数国が大事。
基礎的な学力をがんがん鍛えておこうという話をしました。
実際、読み書きや計算をちゃんとできるというのはとても大切ですからね。
そして、これから大学受験までについてみんなと一緒に考えました。
理学に限らず、一般に受験までに何を考えるべきかを知ってもらうためです。
大学や学部・学科はどのように選べば良いのか、意見を述べてもらいました。
- 自分の身の回りのものや、興味があるものと関連しているかどうか。
- (就職面で)企業とのコネクションがあるかどうか。
- 資格を取れるかどうか。
といった意見が多かったですね。
やりたい勉強ができるか、偏差値、学科、家からの近さ…。自分なりに軸を定めて志望校を決めることの大切さを理解してくれたようです。
最後に、次の学年での科目選択について各自に考えてもらいました。
今思い描いている将来の夢を実現するためには、どういう大学・学部・学科を目指すべきか。
そのためには、今何を勉強すべきなのか。
こんな感じで、最終的なゴールから逆算し、今すべきことを明らかにする感じです。
進路の話は退屈になることが多いですが,みんな最後まで集中して話を聞いてくれました。
湘南工科大学附属高校のみなさんが、主体的に進路を選択し、未来を切り開いていくことを願うばかりです。
代表取締役 林 俊介
※本プロジェクトは,(株)さんぽう様より受託いたしました。